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2023.08.20

のどが痛いときの漢方薬使い分け

新型コロナウィルス感染症、第9波の勢いがすごいですね!

ここ最近のコロナの特徴は「のどのはげしい痛み⚡️」

病院で「小柴胡湯加桔梗石膏」をもらいたくても品薄でもらえず、うちの薬局に買いに来る方も増えてきました
とはいえ、のどが痛い時の漢方薬もいろいろあります

銀翹解毒散(ぎんぎょうげどくさん)

✦小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)

✦桔梗湯(ききょうとう)
などなど・・
今回はこれらの使い分けを簡単に説明いたします🌿

銀翹解毒散(ぎんぎょうげどくさん)

このお薬は「風熱(ふうねつ)」の症状に使います
漢方で考える風邪には「風寒(ふうかん)」「風熱(ふうねつ)」があり、風寒の特徴はゾクゾク(寒気が)する、関節が痛い・・などで、
こういうときは葛根湯麻黄湯(この二つが合わない方は桂枝湯も⭕️)でからだを温め、発汗を促し、ウィルスと戦います🥊

反対に風熱の特徴は喉の痛み・鼻水や痰が黄色いなど、風邪のひき始めから”炎症”が出てきます
こういうときは銀翹解毒散を飲んでみると良いでしょう

②小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)

このお薬は「小柴胡湯」というお薬がベースになっています
「小柴胡湯」は「半表半裏(はんぴょうはんり)」の証に使います

はんぴょうはんり、ってなんのこっちゃ?って感じですよね

ウィルスが入ってきて最初のうちは、からだの「表面」で戦います(粘膜がリング上で、ウィルスと免疫力が戦い合うイメージ)

そのため、悪寒がしたり、喉が痛くなったり、粘膜に症状が出てきます
*こういったときに↑で説明した葛根湯や銀翹解毒散を用います

ただ、ウィルスがからだの内側(裏側)に侵入してくると、徐々に倦怠感・頭痛・胃腸の不調などが出てきます(からだの免疫力がウィルスの勢いに押されている状態😞)

表面(粘膜)と裏面(内臓)、この両方でウィルスと戦う状態を「半表半裏」と言い、小柴胡湯はその特効薬なのです!

炎症を取る生薬だけでなく、高麗人参などパワーをつけてくれる生薬も入っているので、とっても絶妙で良いお薬✨
おもに風邪の中〜後期に用いることが多いです

その小柴胡湯に「桔梗」と「石膏」が入ったのが「小柴胡湯加桔梗石膏

桔梗も石膏も、漢方でいう”肺(からだのバリア機能)”の熱(炎症)をスパーンと取ってくれるので、のどの激しい痛み・咳・痰(黄色)などに効果的です

お客さまを見ていると、今回のコロナはかなり咽頭痛が強く、発熱と同時に倦怠感も伴うことが多い気がします

こういったときは銀翹解毒散より小柴胡湯加桔梗石膏の方がオススメ(そして粉薬より煎じ薬の方が圧倒的に効きが良いです!)

ほかにも「桔梗湯」や「甘草湯」などもありますが、これらは生薬が1〜2種類しか入っていないので、個人的にあんまり使うことはないです・・(いろんな生薬が入っている方が、オールマイティに効きやすいので)

ーまとめー

とりあえず葛根湯と銀翹解毒散は、おうちの常備薬としてストックしておきましょう!

どちらも風邪の初期に万能です💪

小柴胡湯加桔梗石膏が良いんじゃないかなあ?というときは、専門家(医師・薬剤師・登録販売者)に相談の上、服用なさってみてください

オンラインで販売することもできますので、高知以外にお住まいの方もお気軽にご相談ください🌱